長尺シャフト加工とは?長尺シャフト加工を行う際のポイントを解説!
長尺シャフト加工とは?
①長尺シャフトの特徴と用途
長尺シャフトは、その名の通り、通常よりも長い棒状の部品を指します。これらは回転運動を伝達したり、機械の一部を支持する役割を果たします。用途は多岐にわたり、自動車の駆動シャフト、風力タービンの回転軸、航空機の構造部品などが代表的な例です。
長尺シャフトの加工は、部品が長いため加工中のたわみや振動が発生しやすく、精密な加工が難しいとされています。そのため、特殊な設備と技術が必要とされます。また、使用環境に応じた強度、耐久性、耐腐食性が求められるため、素材の選定も重要な要素となります。
②長尺シャフト加工の基本技術
長尺シャフト加工には、旋盤加工、研削加工、フライス加工などが使用されます。特に旋盤加工は、シャフト全体を回転させながら削る方法であり、高い精度が求められる加工です。また、長尺物の加工には特殊な固定具や支持装置が使用され、加工中の振動を最小限に抑えます。
さらに、シャフトの寸法精度や表面粗さが製品の性能に直接影響するため、最終仕上げにおいて研削加工やポリッシングを行うことが一般的です。これにより、摩擦を軽減し、耐久性を向上させます。
③長尺シャフトに求められる精度と強度
長尺シャフトは、非常に高い精度と強度が求められる部品です。寸法精度はミクロン単位で管理されることが多く、表面粗さも製品の性能に影響するため、厳密な品質管理が必要です。特に、回転や負荷がかかる用途では、均一な寸法と強度が欠かせません。
また、使用環境に応じて耐腐食性や耐熱性、耐摩耗性も重要な要素です。たとえば、海洋環境で使用されるシャフトには高い耐腐食性が求められ、航空機の部品には軽量で強度の高い素材が使用されます。
長尺シャフト加工に使用される主な素材
①ステンレス鋼
ステンレス鋼は、耐腐食性と強度に優れているため、長尺シャフトの加工に広く利用されています。特に、化学プラントや海洋産業で使用されるシャフトには最適な素材です。加工時には、適切な切削速度と潤滑を行い、熱による変形を防ぐ必要があります。
②アルミニウム合金
アルミニウム合金は、軽量で耐腐食性が高く、航空機や輸送機器の長尺シャフトに使用されます。アルミニウムは加工性が良好で、複雑な形状の加工が容易です。ただし、柔らかいため、加工時に表面に傷がつかないように注意が必要です。
③カーボン鋼
カーボン鋼は、強度と耐摩耗性に優れており、高負荷がかかる用途に最適です。ただし、耐腐食性が低いため、使用環境に応じて防錆処理を施すことが求められます。加工時には、適切な刃具を選定し、摩耗を抑えることが重要です。
④チタン合金
チタン合金は、軽量でありながら非常に高い強度を持ち、航空宇宙やエネルギー産業での長尺シャフトに使用されます。チタンは加工が難しい素材として知られており、高速切削や特殊な工具が必要です。また、切削中に発生する熱を管理することで、寸法精度を確保します。
⑤特殊樹脂
特殊樹脂は、耐薬品性や電気絶縁性が必要な用途で使用されることが多く、軽量で柔軟性があるのが特徴です。加工時には、熱による変形を防ぐため、低速切削や適切な冷却が求められます。
長尺シャフト加工を行う際のポイント
①高精度を実現するための加工技術
長尺シャフトは、その長さゆえに加工時にたわみが発生しやすいため、支持装置を使用して安定させることが重要です。また、加工中の温度変化による熱膨張を考慮し、適切な加工条件を設定します。これにより、寸法精度を確保し、シャフトの性能を最大限に引き出すことができます。
②振動やたわみを防ぐための方法
振動やたわみは、加工面の品質を低下させる原因となります。これを防ぐために、シャフトを複数箇所で支持する装置を使用し、加工中の振動を最小限に抑えます。また、適切な切削速度と工具の選定も振動を防ぐ重要な要素です。
③冷却と温度管理の重要性
長尺シャフトの加工では、熱管理が品質に直結します。特に、高速切削や研削加工では、摩擦熱が表面の変形や品質低下を引き起こすため、冷却材を使用して温度を適切に管理することが不可欠です。
金属加工エクスプレス.JPの銅加工の特徴
①高い精度で、1mm厚の銅加工が可能
銅は非常に柔らかい性質を持つために、形状を変えやすい(加工を行いやすい)一方で、曲がりすぎてしまい歪みが発生するなど、高い精度を出すことが難しいとされています。
金属加工エクスプレス.JPでは、例えば、切断、穴あけを行う際は、ワイヤーカット放電加工にて外形輪郭加工および穴加工を行い、板厚が1mmと薄い場合でも、複数枚を重ねて加工を行うことで精度を高めることが可能です。
②金メッキ、ニッケルメッキなど、表面処理まで一括対応が可能
当社では金メッキやニッケルメッキなど、各種表面処理についても一括対応が可能です。
当社で表面処理まで一括対応ができるため、表面処理だけを別会社に依頼するよりも、コストの観点や表面処理加工業者を探す工数の観点からもお客様から評価いただいております。
③単品小ロット・試作対応が可能
機械のトラブルでメンテナンス用に部品が1ヶだけほしい… 、特殊仕様の機械で部品も小ロットなんだけど…、試作用に1個だけ部品を製作してほしい…、そんなご要望は金属加工エクスプレス.JPにお任せください。小ロットでも、問題ございません。1個から承ります。
最後に、当社で実際に行った銅の加工事例をご紹介します。
金属加工エクスプレス.JPの長尺シャフト加工の製品事例
①駆動シャフト(リバースエンジニアリング)
②駆動シャフト(リバースエンジニアリング)
今回ご紹介させて頂きます加工品は、長尺シャフトの加工品となります。加工内容は、外径旋盤加工(h7公差)キー溝加工・溝入れ加工・ネジ切り加工です。
こちらの長尺シャフトの製作に関しまして、上記の通りに特に複雑な加工内容ではありませんが、全長が1000mm・800mmと長尺であることが特徴として挙げられます。
以前には、ブランク支給にて全長2000mmを支給し、切断・軸単追加工(ボールネジ)を行った実績も御座います。専用機の構成部材として使用される、スプラインシャフト・ボールねじ等、購入後の設計変更に伴い・・・
長尺シャフト加工でお困りの際は、金属加工エクスプレス.JPまで!
金属加工エクスプレス.JPは金属加工のスペシャリストです。切削加工、プレス加工、板金加工など様々な加工が可能です。金属加工でお困りの際は、まずは金属加工エクスプレス.JPにお気軽にお問い合わせください。