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技術情報

銅加工を行う上で知っておきたい「銅の性質」とは?

銅加工を行う際は、銅の性質を加味する必要があります。本記事では、銅の性質について詳しく解説していきます。銅加工の製品事例も多数掲載しておりますので、是非最後までご覧ください。

銅の性質

①高い導電性

銅は金属中でも最も優れた電気伝導体の一つです。電流は銅中を自由に流れ、エネルギー損失が少ないため、電力効率が良くなります。そのため、銅が送電線や回路、電子機器などで使用されているのはそのような性質があるためです。

しかしその一方で、加工を行う際は電気導通の確保が重要になります。銅を切削加工する際には導電性が損なわれる可能性があるため、適切な切削条件を設定し、導電性を確保する必要があります。

 

③高い熱伝導性

銅は熱を迅速に伝えることができます。そのため、銅は冷却装置や熱交換器など、熱を制御する役割が重要な部品に使用されます。例えば、コンピュータのCPUや自動車のエンジン部品には、銅の高い熱伝導性が求められます。

しかし、その一方で熱伝導性が高いため、加工時には注意が必要です。適切な保護装備や適切な作業環境を確保することはもちろんですが、加工時の熱による刃先への溶着には特に注意が必要です、
一部の銅合金を除いて200℃前後で軟化するため、切削加工時の摩擦熱で刃先に溶着してしまう可能性があります。溶着を防ぐには、油性のクーラントを使用して刃先を冷却する必要があります。

 

③高い耐食性

銅は空気中の酸素と反応し、酸化銅の層を形成します。この酸化銅層は銅の表面を保護し、耐食性を向上させます。また、銅はさまざまな環境においても腐食に対して比較的耐性があります。そのため、水道管や海水中で使用される配管などにも適しています。

加工時に注意すべき点としては、加工後に酸化銅の層を取り除き、適切な表面仕上げや保護処理を行い耐食性を維持する必要があることです。銅製品の使用環境に応じて、適切な耐食処理を選択することが重要です。

 

 

④高い可塑性

銅は柔らかい金属であり、加工性が非常に高いです。押し出しや圧延などの加工方法によって、銅の形状を容易に変えることができます。この可塑性の高さにより、銅は様々な形状の部品や配管、導線などに使用されます。

そのような可逆性を踏まえて最適案加工手法を選択することはとても重要です。押出し、曲げ、プレスなど、銅の特性に合った加工手法を選ぶことが重要です。

また、銅の可塑性を十分に活かすためには、適切な加工温度を選択する必要があります。加熱や冷却などの熱制御を適切に行い、加工性を最大限に引き出すことが重要です。

 

④高い耐熱性

銅は比較的高い温度に耐えることができます。このため、高温環境での使用に適しています。例えば、電力送電用の配電線や加熱装置、溶接材料などで広く使用されています。

一方で、銅の耐熱性には限度がありますので、加工時の温度管理が重要です。過度な加熱により、銅の性能や結晶構造が損なわれる可能性があるため、適切な加工条件を設定する必要があります。

 

⑤高い抗菌性

銅には優れた抗菌性があります。銅の表面に微生物が接触すると、銅イオンが放出され、微生物の成長を抑制します。この抗菌性は、医療機器や食品加工機器、公共の場所のドアノブなど、衛生的な環境を保つための目的で利用されることがあります。

 

銅には、主に上記5つの性質があります。これらの性質を踏まえて、適切な加工条件、加工方法で加工を行う必要があります。

 

金属加工エクスプレス.JPの銅加工の特徴

①高い精度で、1mm厚の銅加工が可能

銅は非常に柔らかい性質を持つために、形状を変えやすい(加工を行いやすい)一方で、曲がりすぎてしまい歪みが発生するなど、高い精度を出すことが難しいとされています。

金属加工エクスプレス.JPでは、例えば、切断、穴あけを行う際は、ワイヤーカット放電加工にて外形輪郭加工および穴加工を行い、板厚が1mmと薄い場合でも、複数枚を重ねて加工を行うことで精度を高めることが可能です。

 

②金メッキ、ニッケルメッキなど、表面処理まで一括対応が可能

当社では金メッキやニッケルメッキなど、各種表面処理についても一括対応が可能です。

当社で表面処理まで一括対応ができるため、表面処理だけを別会社に依頼するよりも、コストの観点や表面処理加工業者を探す工数の観点からもお客様から評価いただいております。

 

③単品小ロット・試作対応が可能

機械のトラブルでメンテナンス用に部品が1ヶだけほしい… 、特殊仕様の機械で部品も小ロットなんだけど…、試作用に1個だけ部品を製作してほしい…、そんなご要望は金属加工エクスプレス.JPにお任せください。小ロットでも、問題ございません。1個から承ります。

 

最後に、当社で実際に行った銅の加工事例をご紹介します。

金属加工エクスプレス.JPの銅加工の製品事例

①無酸素銅の電極加工

こちらの製品は無酸素銅(C1020)による電極加工品で、弱電機器製造メーカー様からのご依頼による開発用治具部品となります。
改めて無酸素銅とは、純銅の種類のなかで一番純度が高く、C1020は純度99.90%以上のものを指します。
純銅には3種類あり、上記で述べたC1020(無酸素銅)、C1100(タフピッチ銅)・・・

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②無酸素銅・電極加工

加工品電機メーカー様より依頼がありました、無酸素銅板(t=1.0)に対する、ワイヤカット放電加工・マシニングフライス切削加工・マシニングV溝加工となります。 先ずワイヤカット放電加工にて外形輪郭加工および穴加工を行います。板厚が1.0と薄いので、複数枚を重ねて加工を行います。続いて片面にフライス切削加工を施し・・・

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③銅プレス加工品 短絡治具

銅プレス加工品 短絡治具 (2)

こちらの製品は短絡治具に使用する銅のプレス加工品です。この加工品の特徴は、材料に無酸素銅(C1020)を採用し、プレス加工にて、抜きと曲げを行っていることです。無酸素銅は、『導電性、熱伝導性、展延性、絞り加工性に優れ、溶接性、耐食性、耐候性がよく、・・・

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④銅加工 電極端子

銅加工 電極端子

今回は、お客様設計による抵抗値を計測する為の専用治具・構成部品のひとつ、接触端子を加工・納入致しました。PEEK治具部品・テフロン樹脂治具部品・アルミ加工部品・等一式のご依頼を頂き、それぞれ使用用途に適した材料を用い加工を行った後、組み付け・調整を行った後に納入となります。
今回の接触端子は、材料がタフピッチ銅、厚みが0.5mmとの指定のため・・・

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⑤無酸素銅 切削加工品

無酸素銅を切削加工した部品です。

本製品は無酸素銅の切削加工品です。 マシニング(ドリル・エンドミル)で切削加工を行っております。加工内容も特に円弧部分の加工に技術を要しますが、非鉄金属であるため、切削加工の仕上がり面には特別に注意を払わなければなりません。更に無酸素銅の切削加工には、刃具の選定および加工条件によっては・・・

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⑥銅加工 試験用電極部品

試験電極部品の画像です。無酸素銅を加工して製作しました。

こちらは電機業界で使用される試験用電極部品です。 電極部品であるこの製品には、優れた電気伝導性を示す無酸素銅を加工して製作しました。

加工工程としては、金属加工エクスプレス.JPの協力会社である製缶加工業者にて、シャーリング・パンチ穴あけ加工・曲げ加工を行っております。また銅表面の酸化を防ぐため、ニッケルメッキ処理を施しました。納期は、受注からおよそ1週間にて納入することが出来ました。なお、同時に曲げ加工のない電極加工品も受注し納入しており・・

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⑦テストピース(無酸素銅)

こちらはリピートにて多くの試作品をご依頼頂いております弱電メーカー様からの、無酸素銅(C1020P)の加工品となります。無酸素銅の加工品につきましてご評価を頂き、リピートでの御依頼となります。今回の加工品(試作品)では、厚み:t1.2の無酸素銅による造形です。製作個数60個、厚みを考慮して放電加工にて製作致しました。

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銅加工でお困りの際は、金属加工エクスプレス.JPまで!

金属加工エクスプレス.JPは銅加工のスペシャリストです。切削加工、プレス加工、板金加工など様々な加工が可能です。特に、無酸素銅の加工について多数実績がございます。銅加工でお困りの際は、まずは金属加工エクスプレス.JPにお気軽にお問い合わせください。

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